車は所有しているだけでさまざまな費用がかかりますが、そのひとつに車検費用があります。
車検は車種に関係なく、2~3年に1度の頻度で必ず受けなければなりません。
車検があることは知っていても、「具体的にどれくらい車検費用がかかるのか知らない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、車検費用の相場や節約方法についてご紹介します。
車検とは?必要性や意味を解説
「車検」とは、自動車検査登録制度のことです。
車や小型自動二輪が安全に走行できる状態かどうかを確認するため、国土交通省が行います。
車検を受けていない車は公道を走ることができません。
車検の有効期間は車の種類や車検回数によって異なります。
まず車検を受けるのが初めて(1回目)の場合、自家用乗用自動車や軽乗用自動車、小型自動二輪は3年が有効期間。
軽貨物自動車や大型特殊自動車は2年、バス・タクシーの場合は1年です。
また2回目以降は、自家用乗用自動車や軽乗用自動車の有効期間は2年となります。
車検切れの車を運転するのは違法
車検期間を過ぎた車を公道で走らせると「無車検車運行」になります。
道路運送車両法第58条の違反となり罰則の対象に。
車検切れの違反点数、罰則、罰金は以下のとおりです。
- 違反点数6点
- 6ヵ月以下の懲役または30万円いかの罰金
- 免許停止処分
違反点数が合計12点になれば90日の免許停止処分を受けます。
また、車検切れの車で事故を起こした場合は、自賠責保険が適用されないため全額自分で賠償しなければいけません。
車検切れの車を運転しないのはもちろん、車検切れにならないように気をつけましょう。
車検の点検項目を自分でも確認
定期点検のチェック項目には自分で確認できる部分もあります。
日頃からチェックすることで、スムーズに車検をクリアできるようにしましょう。
- タイヤの空気圧は適切か
- ハンドルは正常に操作できるか
- ギアボックスに緩みはないか
- ロッドやアーム類に緩みや損傷はないか
また、交換を検討すべきパーツと、その目安時期も確認しましょう。
エンジンオイル | 半年ごと |
ラジエーター液 | 2年ごと |
ブレーキオイル | 2年ごと |
デフオイル | 3~4年ごと |
エレメント(フィルター) | エンジンオイルの交換2回につき1回 |
バッテリー | 2~3年に1回 |
点火プラグ | 走行距離2~4万kmごと |
車検費用の相場はどれくらい?
車検にかかる費用の内訳は、「基本料」と「法定費用」に分かれます。
- 「基本料」とは、車検時の点検や整備にかかる費用。
- 「法定費用」は、自動車重量税と自賠責保険料、印紙代のことです。
自動車重量税は車の重量によって異なりますが、エコカー減税対象は免税されます。
車体重量別の自動車重量税と、車種ごとの車検費用の目安を確認しておきましょう。
車体重量別の自動車重量税
- 軽自動車:年3,300円
- 0.5トン以下:年4,100円
- ~1トン:年8,200円
- ~1.5トン:年12,300円
- ~2トン:年16,400円
- ~2.5トン:年20,500円
- ~3トン:年24,600円
軽自動車の場合 平均6万円~8万円
小回りが利き、人気の高い軽自動車の場合は基本料3~5万円と法定費用が約3万円となります。
普通車より車検費用が安い理由は、車の新規登録時と車検時に支払う「重量税」が関係します。
軽自動車の場合、重量税は年間3,300円の固定。さらにメンテナンスにかかる費用も比較的安く抑えられるのが特徴です。
排気量1,500ccの場合 平均8万円~10万円
ファミリー世帯を中心に人気がある排気量1,500ccクラスの車は、基本料4~5万円、法定費用が4~5万円です。
ステップワゴンやフィット、シエンタなどが排気量1,500ccにあたります。
このクラスの車の重量税は年間8,200~16,400円。その他、2年間の定期検査料約2万円、継続検査料約1万円などが内訳になります。
排気量2,000ccの場合 平均9万円~12万円
ヴォクシーやウィッシュ、ノアなど人気車種が多い2,000ccクラスの車検費用は9~12万円が相場です。
内訳は、基本料が5~6万円、法定費用が4~6万円。このクラスの重量税は年間1万2,000~2万円です。
さらに、定期点検代約3万円などが発生します。
排気量2,500ccの場合 平均13万円~17万円
アルファードやエルグランド、エスティマなどの車種は、基本料8~10万円、法定費用5~7万円の車検代がかかります。
2,500ccの大型車は重量税が高く、年間2万500円となります。
車検代が高い!安くする方法はある?
車検費用の内訳は、基本料と法定費用に分かれるとお伝えしました。
このうち、法定費用はどの業者に依頼しても同じですが、基本料は車検時の点検や整備にかかる費用であるため、業者によって異なります。
少しでも安く済ませたい場合は事前に安い業者を見つけるのがポイントです。
その他、車検を安く抑えるポイントが2つあります。
- ポイント①不要な検査項目を省く
- ポイント②自分で交換可能の消耗品は自分で行う
順番に見ていきましょう。
ポイント①不要な検査項目を省く
車検の検査項目は全部で56項目あり、なかには今回の車検時には必要のないパーツの交換を提案される場合もあります。
そういったケースを防ぐために、いくつかの業者で相見積もりを取ることをおすすめします。
また、その際には、「必要最低限の整備をお願いします」「車検に必要な整備のみでお願いします」と伝えると、不要な整備が省かれ、車検代が安くなる傾向にあります。
ポイント②自身で可能な消耗品交換は自分で行う
車の使用頻度によっては、次回の車検時の交換で差し支えない部品もあります。
毎回交換する必要がない部品
- 冷却水
- ファンベルト
- バッテリー
- ワイパー
- 車の下回り洗浄
とくにワイパーは安く購入して自分で交換できるパーツ。
業者から交換を提案されたときは検討しましょう。
ただしプロの判断で交換を提案されるケースがありますので、しっかり確認して決断することが大切です。
車検が行える業者
車検を行う業者は複数あります。
「どの業者に頼んでも同じ」と思う方もいらっしゃるでしょうが、実は依頼する業者によって車検費用は変わります。
その仕組みについて説明します。
車検にかかる費用の目安
ディーラー | 8~14万円 |
整備工場 | 6万5,000円~12万円 |
ガソリンスタンド | 6~10万円 |
車検代行 | 5~7万円 |
車検専門店 | 6~12万円 |
ユーザー車検 | 4万1,500円~4万3,500円 |
カー用品店 | 6~10万円 |
高額でもしっかり整備したいならディーラー車検
もっとも車検費用が高くなりやすいのが「ディーラー」です。
また整備工場やガソリンスタンド、カー用品店などは車検を本業としていないため、高額になりやすい傾向があります。
ディーラーは車の販売でそれほど利益を出すことができない分、車検などの付帯するサービスで利益を上げる必要があります。
上記で紹介した料金には、本来車検とは関係のないサービス料金が上乗せされているケースがあります。
言い換えれば、それだけサービスが充実しているとも考えられるので、「費用が多少かかってもしっかり整備してほしい」という方にはおすすめです。
費用を抑えるノウハウを持つ車検代行や専門店
一方、車検費用が安く抑えられる業者は車検代行などです。
こちらは車検を専門としているため、車検費用を安くするためのノウハウを持っています。
ただし、車検代行は基本的に陸運局での車検を代行するなど最低限のことを行うのみ。
「プラスアルファの予防整備は行われない」と理解しておきましょう。
「部品交換は自分で対応してとにかく安く済ませたい」という方におすすめです。
もっともコストダウンできるユーザー車検だけど…
ユーザー自身が車検を行うユーザー車検はもっとも車検費用を節約できる方法です。
自分で陸運局に車両を持ち込むため、業者に支払う余計な手数料がかかりません。
ただし、車検に通る条件を素人が完璧に把握することは難しく、結果的に車検費用が高額になるケースも。
ユーザー車検には費用を抑えるメリットがある一方、安心・安全面でのデメリットもあるので注意しましょう。
乗り替えや売却も視野に
車検の見積もりが高い、年式が古い、事故などで損傷箇所があるといった場合は、乗り替えや売却も視野に入れましょう。
とくに事故による損傷や故障がある場合、車検代プラス修理費用でかなり高額になる可能性があります。
修理費用の目安は以下のとおりです。パーツや損傷具合によって変動はありますが、おおよその相場を知っておきましょう。
修理費用の目安
エンジンの交換 | 50~90万円 |
エアコンの修理 | 1~20万円 |
ドアの修理 | 数千~10万円 |
ドアの交換 | 10万円~ |
バンパーの修理 | 1~20万円 |
マフラーの修理 | 1~3万円 |
フレームの修理 | 10万~数百万円 |
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