タイヤのパンク処理は、できる限り安い価格で済ませたい方も多いでしょう。
実はある方法を利用すれば、パンクしたタイヤを無料で交換してもらうことができます。
逆に不適切な対応をとってしまうと、余計にお金がかかることにもなりえないため、十分に注意しましょう。
当記事では、タイヤがパンクした際の対処方法の選択肢について解説します。
タイヤがパンクして困っている方、出費をできる限り抑えてパンクを修理したい方は、ぜひお読みください。
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タイヤがパンクしたときにできる対処方法比較
タイヤがパンクした場合の対処方法としては、以下のような選択肢が挙げられます。
- ロードサービスを利用する
- ガソリンスタンドを利用する
- 修理工場を利用する
- 応急処置を行う
それぞれにかかる費用やスピード、おすすめ度は以下の通りです。
ロードサービス
費用:無料〜
スピード:30〜60分ほど(駆けつけるまで)+1本20分ほど(応急処置)
補足:タイヤ交換無料の場合も。レッカー無料。保険の等級は下がらない。
おすすめ度:◎
ガソスタ
費用:1,500〜2,000円ほど
スピード:1本20分ほど
補足:どこにでもある。
おすすめ度:◯
修理工場
費用:3,000〜5,000円ほど
スピード:1本30分〜1時間ほど
補足:プロに頼める。
おすすめ度:◯
応急処置
費用:1,300〜4,000円ほど(リペアキット代)
スピード:30分ほど
補足:誰にも頼らずに完結できる。どんな場所でもすぐに直せる。
おすすめ度:▲(キットがあれば◯)
上記の選択肢で最もおすすめできるのは、任意の保険会社やJAFのロードサービスを頼ることです。
ロードサービスには、以下のようにさまざまなメリットがあるためです。
- スペアのタイヤを積んでいれば、無料で交換してもらえる
- タイヤを積んでいなかったとしても、レッカーを無料で行ってもらえる
- タイヤの交換では、保険の等級が下がらない
上記のメリットについては、後ほども詳しく紹介します。
費用面などで大きく得できるため、タイヤがパンクした際はできる限りロードサービスを利用することを推奨します。
ロードサービスはタイヤ交換が無料(スペアタイヤがある場合)
ロードサービスを利用した際、スペアのタイヤを車に積んでいれば、無料でスタッフに交換してもらうことができます。
ロードサービスとは、車に関するトラブルが起こった際に、スタッフが現場に駆けつけてくれるサービスのことです。
タイヤがパンクした際のタイヤ交換だけでなく、ガス欠を起こしたときにガソリンを補給してもらえたり、故障したときにレッカーで移動してもらったりすることもできます。
ロードサービスは、主にJAFや自動車保険会社が提供しています。
JAFは、JAFの会員が運転している、もしくはJAFの会員の方が一緒に乗っている場合にロードサービスを受けられます。
自動車保険会社の場合は、保険会社と契約している車がロードサービスを受けられます。
スペアのタイヤを積んでいたのはいいものの、工具が足りなくて交換ができなかったり、タイヤ交換をうまく行える自信がなかったりするケースもあるでしょう。
自身でタイヤ交換を行えない場合、プロであるロードサービスのスタッフが代わりに交換してくれるため、安心して任せることができます。
ロードサービスの利点は、上記のものだけではありません。
スペアタイヤがなかったとしても、ロードサービスに駆けつけてもらえば最寄りのガソリンスタンドや修理工場まで無料で運んでもらうことができます。
なお、ロードサービスは自動車保険会社によっては一部有料となるケースもあります。
例として、「30分で済む作業であれば無料」「タイヤ1本までは無料」といったような制限がある場合もあります。
金額やシステムは会社によって異なるため、詳しい内容については契約している自動車保険会社にご確認ください。
以下では、大手の自動車保険会社の連絡先を紹介します。
突然タイヤがパンクした際は、ぜひ参考にしてください。
チューリッヒ:0120-860-001
ソニー損保:0120-101-789
三井ダイレクト損保:0120-638-312
アクサ損害保険:0120-699-644
SBI損害保険:0800-2222-581
そんぽ24:0120-00-2446
JAFのロードサービスは会員であれば無料で利用できますが、非会員の場合はお金がかかります。
非会員の方がJAFにパンクしたタイヤの修理を依頼した場合、13,300円かかります。
ロードサービスが持つもうひとつのメリットは、タイヤを交換しても等級に影響しない点です。
あくまでもタイヤ交換を行っただけで、保険金を請求したわけではないため、等級が下がることはありません。
等級についての心配をする必要もなく、安心してスタッフを呼ぶことができるのも大きな利点だと言えます。
JAFの連絡先は、以下の通りです。
0570-00-8139
ガソリンスタンドはどこにでもあるので利用しやすい
パンクしたタイヤの修理は、ガソリンスタンドに頼むこともできます。
ガソリンスタンド最大のメリットは、さまざまな場所にある点でしょう。
いざというとき店舗を見つけやすいため、どこでパンクしてもすぐに駆け込むことができます。
近くの店舗を利用すれば、その分タイヤにかかる負担や大きな事故が起こるリスクも減少します。
なお、ガソリンスタンドは自動車保険会社やJAFのように現場まで駆けつけてくれることはほとんどありません。
したがって、自ら店舗まで向かう必要があります。
すぐ近くにガソリンスタンドがない場合は、無理に行こうとしないでください。
万が一パンクした際すぐに対応できるよう、よく行く場所の近くにあるガソリンスタンドの場所はあらかじめ把握しておくことをおすすめします。
ガソリンスタンドで修理を依頼した際にかかる費用は、1,500〜2,000円ほどです。
修理にかかる時間は、1本あたり20分ほどとなります。
ガソリンスタンドは、修理工場に比べると修理費用が安く、修理スピードも早いという特徴を持っています。
安くて速い理由は、修理を行うのが主に外面のみであるためです。
ガソリンスタンドでは原則、本格的な修理を実施していません。
内面にまで影響しているような大きなパンクの場合、ガソリンスタンドでは対応してもらえないケースもあります。
もし急いでいる場合は、事前に電話などで連絡をとり、すぐに修理を始めてもらえるかどうか確認しておくのがおすすめです。
修理工場ならプロに対応を頼める
次に挙げられる選択肢は、修理工場です。
修理工場のスタッフは車を修理するプロであるため、かなりの腕が期待できます。
ガソリンスタンドなどに比べると、より安心してパンクの修理を任せられるでしょう。
デメリットは、なかなか近くにあるケースがないという点です。
修理工場はガソリンスタンドのようにどこにでもあるというわけではないため、よほど運が良くない限り、持ち込むのが困難となります。
また、もしもパンクした場所の近くに修理工場があったとしても、その工場が信頼できる場所だとは限りません。
特に修理工場は個人経営の場所が多いため、質の低い工場があることも事実です。
運良く近くに修理工場があって、そこに持ち込みたいと思った際は、その工場が信用できるかどうかを見極める必要があります。
修理工場でタイヤのパンクを修理してもらった場合、費用は3,000〜5,000円ほどかかります。
タイヤ交換にかかるスピードは、1本あたり30分〜1時間ほどです。
修理にかかる費用は、タイヤのサイズによっても異なります。
修理工場の場合は、ガソリンスタンドとは異なり、ホイールを外して内面までしっかりと修理を行うことができます。
致命的なダメージがある場合は、修理工場での修理が必要となるでしょう。
修理工場もガソリンスタンドと同様に、お店の混雑度合いや時間帯によっては待たされるケースがあります。
タイヤに生じているダメージが大きい場合や、パンクしているタイヤの本数が多い場合は、さらに時間がかかるため注意しましょう。
リペアキットの用意があれば即対応可
リペアキットを自身で持参していれば、いざというとき自分でパンクの処理を行うことができます。
リペアキットとは、タイヤのパンクを直すために必要なものがすべて揃っているアイテムのことです。
リペアキットがあれば、初心者でも簡単にタイヤのパンク修理を行うことができます。
サイズもコンパクトなため、車内に保管しておいても大きくスペースを取ることがありません。
リペアキットは、AmazonなどのECサイトで購入できます。
なお、リペアキットによるパンク修理はあくまでも応急処置です。
完全な修理ではなく、「パンク修理を対応してもらえる場所に行くまでの気休め」程度に考えておくのが良いでしょう。
リペアキットで一時的にパンクを修理したあとは、必ず修理工場などで本格的な修理を行ってもらってください。
少しの距離なら、と過信しての無理な走行はNG
タイヤがパンクした際、「少しの距離なら」と車を走らせてしまう方もいるでしょう。
特に、空気がゆっくりと抜けていく「スローパンクチャー」の場合は油断しやすい傾向にあります。
しかし、タイヤがパンクした状態で車を走らせるのは大変危険です。
パンクしたまま走行を続けると、以下のような状態に陥る可能性があります。
タイヤが裂ける
パンクした状態で走行を続けると、タイヤが裂ける可能性があります。
パンクしたタイヤは、車と地面の間で揉まれ続けることで、タイヤの骨組みであるカーカスという部分が破損してしまいます。
するとタイヤの形を保っていられなくなり、裂けた状態となってしまうのです。
タイヤの修理ができなくなる
「どんなにひどくタイヤがパンクしていても、修理工場などに行けば必ず治してもらえるはず」と思っている方も多いでしょう。
しかし中には、プロであっても修理できないタイヤも存在します。
修理ができないタイヤの代表例として挙げられるのが、パンクしたまま走行し続けたタイヤです。
パンクしたタイヤで走り続けると、タイヤにしわが出てきてしまいます。
しわができたタイヤは中にあるコードが切れて事故を引き起こす可能性があるため、修理を断られることがあります。
また、パンクしたまま走り続けたことでホイールがタイヤの中を削ってしまった場合も、修理ができなくなります。
修理が行えない場合、強制的に交換となります。
タイヤの交換は、修理以上の値が張るケースがほとんどです。
「元々は修理で済んだはずなのに、走行したせいで交換が必要になった」となれば元も子もありません。
タイヤが発火する
パンクしたタイヤは通常のタイヤ以上に大きく変形するため、熱が発生し突然燃え出す危険があります。
タイヤそのものが燃えなかったとしても、ホイールと地面で摩擦が起きたり、ちぎれたタイヤ片がブレーキやマフラーにくっついたりすると、火花が散って引火するケースがあります。
発火によって路面やほかの車にダメージを与えた場合、賠償金を払わねばならなくなるケースもあります。
加えて、運転手や同乗者が怪我を負うリスクもあります。
上記のように、パンクした状態での走行は危険を伴う行為です。
ガソリンスタンド・修理工場までの距離が本当にわずかでない限り、その場からは一歩も動かないようにしましょう。
タイヤがパンクしたときは迷わずロードサービスを利用しよう
最後に内容をおさらいします。
タイヤがパンクした際の主な選択肢としては、ガソリンスタンドの利用・修理工場の利用・ロードサービスの利用・応急処置を行う、という4つが挙げられます。
近くにガソリンスタンドや修理工場がないからといって、パンクした車で走行し続けるのは危険です。
修理できないほどタイヤがダメージを負ったり、火災につながったりする可能性もあります。
安全を考えるのであれば、その場から一歩も動かずに対処できるロードサービスを利用するのがおすすめです。
ロードサービスを利用すれば、無料でタイヤ交換やレッカーを行ってもらえるケースも多くあります。
加えて、ロードサービスでパンクを修理しても保険の等級が下がることはありません。
パンクした際は、お得に済ませられる上に安全性も高いロードサービスを迷わず利用するようにしましょう。