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【初心者OK】故障車を牽引する5つの手順!安全に牽引するための注意点も

「エンジンのかからない故障車を移動させたい」
「事故した車を一時的に路肩に寄せたい」

上記の場合には、車で車を引っ張る「牽引」が使えます。

多くの方にとって、車の牽引は自動車教習所のテキストで習っただけ、実際やったことがないでしょう。

実は、難しいと思われがちな牽引も、5つの手順といくつかの注意点さえ守れば簡単に行なえます

ただし、生半可な知識で牽引を行うと車を破損させたり、乗員にケガをさせる恐れもあるため、正しい知識が必要不可欠です。

また、ハイブリッドカーや電気自動車などのモーターで駆動する車は、牽引に際して特別な注意が必要です。

今回は、はじめての方でも安全に牽引するための手順をご紹介します。

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目次

牽引に必要な道具

本来、車両総重量750kgを超える車を牽引(けん引)するには免許が必要ですが、故障車の牽引に限っては免許が不要とされています。

故障車を牽引するためには、以下の3点が最低限必要になります。

  • 牽引装置(牽引フックや牽引リングなど)
  • 牽引ロープ
  • 白い布

これらが安全に使える状態で車に備わっていれば故障車を牽引して移動させることができます。

故障車を牽引する5つの手順

車の牽引は危険を伴ううえ、バンパーや車体を破損させたりする恐れもあるため、正しい牽引の知識も必要です。

牽引の手順は以下の5つの手順に分かれています。

  1. 牽引装置フックの取り付け箇所を確認する
  2. それぞれの車のフックに牽引ロープを取り付ける
  3. 車同士をつなぐロープの真ん中に白い布を付けるサイドブレーキを解除するなど走行開始前の準備をする
  4. 速度を一定に保ちながら牽引する

以下で、1項目ずつ詳しく解説していきます。

①牽引装置の取り付け箇所を確認する

多くの車は車体下に牽引フックが備わっています。

また、近年はバンパーのカバーを外して専用の牽引リング(フックボルト)をネジ止めして使う車種が増えているため、まずはご自身の車の牽引装置がどこにあるのかを確認しておきましょう。

牽引リングは、多くの車でジャッキなどの車載工具と一緒に格納されています。

ただし車体に備わるフックがすべて牽引に使えるわけではありません。

タイダウンフックと呼ばれる車両搬送時の固定用フックによる牽引は、強度不足が原因で車体ごとちぎれたり、牽引中の事故を誘発する恐れがありますのでやむを得ない場合以外では使用しないようにしましょう。

タイダウンフックは一般的に車の下(運転席側)についています。

また牽引フックの状態を確認しておくことも大切です。

牽引リングはフック穴にホイールレンチなど通してしっかりと締め込んで使う必要があります。

フックが錆びてしまっているなど、状態によっては牽引を行わないほうがよい場合もあります。

牽引に使えるフックの位置およびフックの使い方は必ず、車両の取扱説明書で確認をしておきましょう。

②それぞれの車のフックに牽引ロープを取り付ける

牽引ロープは、車同士で直線になるように取り付けるのが鉄則です。

牽引する車の右側にフックを掛けたら、牽引される側の車も右側にフックをかけるようにしましょう。

斜め方向に引っ張ると、フックが破損したり車体が歪む恐れがあります。

牽引する際は、それぞれの車の間が5m以内になるように道路交通法によって定められています。

距離が短すぎると車が追突する危険が高まり、長過ぎると操作が難しくなるため、牽引ロープの長さも3〜5mの範囲で使えるものを用意しておくのが無難です。

市販されている牽引ロープの種類は、ロープ自体に緩衝機能をもたせた「伸縮タイプ」、強度に優れた「ワイヤータイプ」、強度と収納性を両立した「ベルトタイプ」の3種が存在し、それぞれ特性が異なることも覚えておきましょう。

牽引ロープ選びはとくに破断張力が重要であり、破断張力の数値が大きい牽引ロープほど重い車を大きな力で引っ張れますが、重いため取り回しも悪く、フックが太いため車種によっては「シャックル」と呼ばれるフックアダプタがなければ使用できない場合があります。

原則として牽引する車より重い車を引っ張るのは困難であるため、車の車両総重量に見合った破断張力が備わっていれば牽引ロープに過剰な強度は不要です。

破断張力3〜5t程度の製品を選んでおけば、多くの車に対応できるでしょう。

③車同士をつなぐロープの真ん中に白い布を付ける

公道を牽引走行する際は、牽引ロープに0.3m平方以上の白い布を着けることが義務付けられています

市販される多くの牽引ロープは派手な蛍光色や反射塗料によって目立つようになっていますが、そうであっても白い布は必要です。

条件を満たした白色の布状のものでさえあれば、代用品を使っても問題ありません。

白い布は、あくまで周囲に牽引していることを知らせ、紐を目立たせることが目的です。そのため白い布はもっとも目立つロープの中央に、風などで外れないようにしっかりと取り付けましょう。

④走行開始前の準備をする

牽引走行時は、故障車にその車を運転できる免許保有者を乗せて、ハンドルやブレーキなどの操作を任せる必要があります。もちろん乗員はシートベルトの装着が必要です。

サイドブレーキは解除してギアはニュートラルにしておきましょう。

エンジンがかかる場合はかけておき、エンジンがかからない場合でもキーは必ずONの状態で走行します。

キーがLockの状態では牽引中にハンドルロックが働いてしまい、ハンドル操作不能に陥る恐れがあります。

また、エンジンがかかっていない状態はハンドルやブレーキ操作が通常時より重くなるため、しっかりと力を込めて操作できるように身構えておく必要があります。

とくに下り坂はブレーキ操作に注意しましょう

➄速度を一定に保ちながら牽引する

牽引走行中は極力急な操作をせず、速度を一定に保って運転することが大切です。

発進時に勢い良く引っ張ると、牽引ロープやフックを破損させる恐れがあります。

また走行中の速度変化が大きいと、故障車の操作が非常に難しくなります。

とくに発進時の急な操作は牽引される側の乗員の身体にダメージを与える恐れがあるため、一度ロープのたるみが取れる位置まで移動してから、極力ゆっくりと牽引し始めるようにしてください。

引っ張り始める際はクラクションを鳴らすなどの合図を決めておくと意思疎通がしやすくなります。

MT車で牽引する場合は、半クラッチ状態で引っ張るとクラッチ板に大きな負担をかけるため、極力アクセル操作で発進速度を調整しましょう。

牽引時のハザードとウインカーについて

牽引時のハザードは義務ではありませんが、被視認性を高める目的でハザードの使用は有効です。

後続車からは牽引している車のウインカーが見えない場合があるため、牽引される車も通常走行時と同じくウインカーを出すのが安全のために望ましいといえるでしょう。

直進時にはハザードを点滅させ、交差点灯を曲がる際はハザードを消し、ウインカーを出すとより安全です。

故障車を牽引する際の注意点

事故車を引っ張る際は例外的に牽引免許が不要とはいえ、本来免許が必要となる車の牽引には危険が伴います。

また牽引時ならではの特殊な交通ルールもあります。牽引をする際のとくに重要な注意点を3つ解説します。

牽引車から故障車までの長さを25m以内に保つ

牽引できる台数と長さに制限が設けられています。

道路交通法第59条では、普通車乗用車で牽引できる車は2台までとし、牽引する車の前端から牽引される車の後端までの長さは25m以内に収まるように定められています。

実際に2台を同時に牽引するシーンは非常に稀であるものの、これらの数字を覚えておくとよいでしょう。

速度制限のある高速道路で牽引はできない

一般的な乗用車での牽引は、最高速度が30km/hに制限されます

速度指定がない高速道路上は最低速度が50km/hとなっているため、最高速度が30km/hに制限される牽引時は事実上、高速道路を走行できないことになります。

車両総重量2t以下の車を、3倍以上の車両総重量を有する車での牽引時は制限速度が40km/hに引き上げられますが、それでも高速道路は走行できません。

高速道路上で自走できなくなった場合はロードサービスを利用してください。

車の制御が利かない場合の牽引は避ける

タイヤのパンクやホイールの破損により車輪がスムーズに回らない場合や、サスペンションやブレーキの故障などにより車の制御が利かない状態にある場合の牽引は避けましょう。

そのほかにも以下のような状況では牽引を避けるべきです。

  • 牽引する車に対して、牽引される車の車両総重量が大きすぎる場合
  • 長い下り坂を通過しなければならない場合
  • エンジンが掛けられず、車内のガラス曇りによって前方が確認できない雨天時など

このような状況下での牽引はコントロール不能に陥る危険が伴います。

また、走行用モーターが備わるハイブリッドカーやEV(電気自動車)は、4輪が接地した状態で牽引すると車両火災に発展する恐れがあるため、自走できなくなった場合は自動車メーカーが指定する方法で搬送しなくてはなりません。

無理な牽引を行うと二次的な事故を引き起こす恐れがあるため、わずかでも危険が察知される場合は極力ロードサービスを利用しましょう。

故障車の牽引を依頼する3つの方法

続いて故障車の牽引を依頼できるサービスは、一般的に以下の3つになります。

  • 任意保険のロードサービス
  • 民間のロードサービス会社
  • 故障車買取業者

牽引は故障車や不動車を安価に移動できる手段ではあるものの危険を伴います。

やむをえない場合をのぞき、極力ロードサービスを利用することをおすすめします。

任意保険のロードサービス

牽引を依頼できる方法の1つ目は、任意保険のロードサービスを使うことです。

保険会社 電話番号
アクサダイレクト 0120-266-193
イーデザイン損保(&e) 0120-098-040
セゾン自動車火災保険
(おとなの自動車保険)
0120-163-037
ソニー損保 0120-919-274
損保ジャパン 0120-256-110
東京海上日動 0120-258-213
チューリッヒ 0120-860-234
三井ダイレクト損保 0120-312-750

上記の表は、ロードサービスが用意される代表的な保険会社の一覧です。

もっとも利用しやすい牽引の依頼先は、加入している自動車任意保険の無料ロードサービスといえるでしょう。

バッテリー上がりやガス欠など容易に復旧できる故障状態にある場合は、その場で対応してくれ、自走できない場合はレッカー移動をしてくれます。

自動車保険のロードサービスを利用しても保険等級には影響しないため、何度利用しても保険料が上がることはありません。

ただし、保険会社によっては一部サービスの利用回数やレッカー移動の範囲に制限を設けている場合があります。

また、対象となるのは保険に加入している車のみであり、レンタカーや借り物の車などでは利用できません。

また、原則として提携先の工場へ運ばれるうえ、事故以外で用途は対応できない場合がほとんどです。

保険会社によってはロードサービスが自動付帯ではない場合や、一部内容が特約になっている場合もあるため、保険会社のロードサービスを利用する場合は事前に契約内容を確認しておきましょう。

JAF(日本自動車連盟)

各地域ごとに多数の民間ロードサービス会社があるなかで、もっとも知名度が高いのは、会員制でロードサービスを提供するJAF(日本自動車連盟)です。

JAFは会員でなくとも利用できますが、その場合は牽引工賃13,130円(一般道路の場合)に加えて、移動距離1kmあたり730円の費用がかかります(2023年6月現在)。

年会費を支払ってJAFの会員になっておけば15kmまでの牽引が工賃を含めて無料になりますが、サービスを利用するためには必ず会員証の提示が必要です。

会員証は最短でも入会金の決済後の翌日0時にならなければ発行されないため、会員として牽引をしてもらうには事前に入会手続きを済ませておく必要があります。

またJAF会員になると、ロードサービス以外にもさまざまな優待特典が受けられます。

JAF(日本自動車連盟)
救援電話番号:0570-00-8139
全国共通・年中無休・24時間対応

故障車買取業者

修理がためらわれるような大きい損傷や故障の場合は故障車買取業者に連絡し、買い取りを前提に引き取ってもらうことも可能です。

路上で立ち往生した車をそのまま引き取ることは難しいものの、近くの自動車整備工場や自宅に運んでもらった車なら、依頼を受けた故障車買取業者が査定後に無料で車を引き取り、廃車手続きから自賠責や税金の還付まで行ってくれます。

一般的なロードサービスでは、事情により一度自宅に車を運んでから修理工場まで移送するような二次搬送の費用は別途請求されるため、廃車にすることが決まっているなら故障車買取業者を活用することでレッカー費用を節約できます。

まとめ

故障車の牽引はあくまで緊急措置であり、注意すべき点が多々あります。

また、車検が切れた不動車の場合は、所定の手続きを踏まなければ公道上を車で牽引することができません。

より安全に車を移送するためには費用を支払ってでも依頼すべきです。

しかし、大きく重い車を運ぶには安くない費用が掛かってしまいます。

車を手放すことが決まっているなら、ぜひ故障車買取業者をご活用ください。

故障車買取業者は部品のリユースを目的に、一見価値がないように思える事故車や不動車に値段を付けて買い取ることができます。

当社は、世界120ヵ国以上の海外販売ネットワークと独自のノウハウを活用できるため、事故車や不動車により高い価値をつけられることが強みです。

それにより、他企業では買い取れないような状態の悪い車でも、より高い買取価格を提示できます。

もちろんレッカー代や廃車手続き代行費用もすべて無料です。一部の離島以外であれば、全国どこでも車の査定と買い取りに伺わせていただきます。

動かせない車があるなら、ぜひ累計100万台以上の故障車や事故車の買取実績があるタウに相談ください。

LINEやお電話、Web査定フォームからお気軽にお問い合わせいただけます。

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