この記事では、重い後遺症が残るほどの交通事故に巻き込まれた場合について解説しています。後遺障害等級や後遺障害認定手続きについて事前に把握し、万が一に備えましょう。
最新の車は性能が上がりラクに運転できる反面、高齢者などのペダル踏み間違いといったトラブルで悲惨な事故が増加しています。
そんな悲惨な交通事故が原因で後遺障害に悩まされる方も少なくありません。
警察庁の統計データでは、交通事故による死亡者は全国で3,215人にも上り、負傷者は46万人を超えています。
そのなかで、高齢者の運転ミスなどによる原因で発生した事故は5割以上です。
普段、日常生活を送っている場合でも、不慮の交通事故に巻き込まれ大ケガをし、最悪の場合は体に障害が残ってしまうことも。
「交通事故に関係したリスクは避けることはできない」ということを念頭に、後遺障害になったときの対処法を理解しておきましょう。
交通事故による後遺障害
「後遺症」という言葉はよく耳にすると思いますが、交通事故における「後遺症」と「後遺障害」では内容が異なります。
一般的に「後遺症」とは、ケガや病気の治療後に残る機能障害や神経症状のことです。
一方「後遺障害」は、自賠責保険の等級に該当するもの。
医師の診断書を基準に、「交通事故が原因の労働機能の低下もしくは喪失」が正式に認定されます。
そのため条件に当てはまらないと、後遺障害が認められない場合もあります。
つまり交通事故が原因による後遺症には、すぐに損害賠償請求ができる後遺障害と、そうではない後遺症の2種類があるのです。
後遺障害認定手続きの流れ
後遺障害の申請を行うには保険会社に書面を提出します。
等級決定の判断材料になる重要な書類なので、体の不具合や痛みも正確に記載して、記入漏れがないようにしましょう。
後遺障害の手続きに関しては、下記の書類を用意して保険会社の審査を受けることで認定されます。
- 自賠責保険支払請求書兼支払指図書
- 交通事故証明書、事故発生状況報告書
- 診療報酬明細書及び診断書(毎月発行されるもの)
- 後遺障害診断書
- レントゲン、MRI等の画像
申請においては、基本的に加害者の保険会社と交渉することになります。
過失割合に応じて変動する部分もありますが、加害者に100%過失がある場合でも任意保険に加入していない場合は、個人的に示談交渉をするしかありません。
保険会社との交渉の場合は、上記書類を保険会社に提出することで、「損害保険料率算出機構」が審査し、後遺障害として認定されたあとに等級が決定します。
その等級次第で、損害金なども大幅に異なります。
後遺障害の等級については、次項から詳しく解説しましょう。
後遺障害等級とは
後遺障害は、後遺障害等級によって大幅に内容が異なります。
後遺障害等級は1級〜14級に分けらています。
もっとも重度の等級は1級で、程度が軽くなるごとに等級数が上がります。
この等級は、交通事故が原因で体に残ってしまった痛みやしびれなどの度合いに応じた診断書を参考に認定されます。
後遺障害等級の14級認定を受ける方法は、以下の2つです。
- 事前認定
- 被害者請求
損害保険料率算出機構が上述した書面をすべて確認した上で、等級を判断するため提出する書面はいかに重要かがおわかりになるでしょう。
①事前認定
加害者側の任意保険会社を経由して、自賠責保険会社に申請する方法です。
被害者が医師の後遺障害診断書などを送付して事前認定をしてもらいます。
保険会社を経由することで、複雑な書面や必要書類の書き方など教えてもらえるメリットがあります。
しかし、加害者の保険会社に申請を行うため、会社によっては必要最低限の書類しか要求せず、不利な扱いを受けてしまう可能性もあります。
②被害者請求
被害者本人が直接、自賠責保険会社に対して申請する方法です。
上述のように不利な扱いを受けるリスクは下がります。
一方、必要な書類を被害者本人がすべて用意する手間と労力がかかります。
しかし正当な等級を認定してもらうためには、妥協してはいけません。
後遺障害等級1級に認定された場合には最大4,000万円、14級では75万円の保険金が支払われます。
1級に認定されることは非常に重度の場合ですが、他の等級でも大きな金額の差が発生します。
後遺障害等級の認定は、今後の生活に大きな影響を及ぼします。
ずっと障害を抱えていくのに、少ない示談金しかもらえなくなってしまうことは避けるべきです。
書類の不備や適当な対応をしてしまわないよう、しっかりと準備を進めましょう。
後遺障害等級の相談は弁護士に
後遺障害の示談交渉は、弁護士に依頼するのがベストの手段でしょう。
一般的に保険会社を経由することが多いですが、個人で示談交渉を行うと、等級や補償額に納得できないケースもあります。
ですから交渉に失敗して後悔しないためには、法律の専門家である弁護士に依頼しましょう。
この方法が、正当な補償額を受け取るのにもっとも効果的といえるでしょう。
交通事故によって重い後遺障害が残ってしまうと、被害者と家族は大きな悲しみと苦しみを背負ったままこれからの人生を過ごしていくことになり、非常にツラい未来が待っています。
後遺障害の等級認定は、被害者と家族の今後の人生を大きく左右するものであり、当然受けるべき権利があります。
とはいえ、交渉する相手は保険のプロなので、交渉は難航することも予想できます。
大きなケガを負って、精神的にも肉体的にもツラいなか、保険会社との交渉に多大な時間を割くことは相当なリスクがあることを覚えておきましょう。
正当な後遺障害等級を認定してもらう最善の方法は、被害者に変わって保険会社と交渉を行い、納得の金額を得ることができる弁護士に相談することです。
加入している保険会社に弁護士相談ができるかを事前に確認
「弁護士に依頼するのって高い費用がかかるんじゃないの?」と、心配な方もいるでしょう。
そのときは自身が加入している任意保険に、「弁護士費用特約」がついているかどうかを確認してください。
特約には弁護士に無料相談できるサービスが含まれている場合もありますので、事前に保険会社へ確認しましょう。
また弁護士に依頼するタイミングですが、事故後にすぐ依頼する場合が多いと思います。
しかし、加害者の保険会社が認定した後遺障害等級に納得いかない場合でも、弁護士は対応してくれます。
そのときには、事故に詳しい弁護士を探すのがベストです。
弁護士と一概に言っても、交通事故や医療系の事案に得意な弁護士もいれば、そうでない弁護士もいます。
弁護士事務所のホームページなどを確認して、過去に対応した事例などを確認しましょう。
事故車の処理方法に困ったらタウに
万が一、交通事故で後遺障害を伴う重度な事故に遭遇してしまうと、今後の人生が大きく狂わされてしまいます。
ケガの治療費や仕事を休むことによる収入減少など、金銭的に不安な部分が多いでしょう。
また保険で補償金を支払われるまでのあいだは、自身でそれらのお金を建て替えなくてはいけません。
さらに重要な問題が、事故車の処理です。
後遺障害に認定されるほどの交通事故の場合、車も大破しており、正常に自走できない可能性が高いでしょう。
そのようなときに保険会社に相談しても、まず「全損扱い」になるでしょう。
処分費用を支払ってスクラップにする方もいると思います。
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後遺障害認定の手続きは、とにかくやることが多く、気分が滅入ってしまうでしょう。
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