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事故車のデメリットを理解しよう!安全に中古車を購入するためのガイド

修復歴車の購入はあり悲しかを決めるための購入ポイントを解説します。

「免許を取ったばかりで気軽に運転できる中古車が欲しい」

「限られた予算の範囲内で中古車を購入したい」

と考える方は、販売価格が安い中古車に目がいってしまいますよね。

中古車市場において値段が安いものは、事故歴や修復歴、部品の故障などさまざまな問題を抱えているので注意が必要です。

とくに、一般的な相場よりも極端に値段が低い場合は、「修復歴車」の可能性が高いです。

修復歴車は、事故や自然災害などが原因で車のフレーム(骨格)部分を損傷または修復した車のことを言います。

事故車自体に明確な定義はありませんが、自動車業界では事故が原因の修復歴車を「事故車」と呼びます。

本記事でも事故車のことを修復歴車と定義して表記いたします。(参考:日本自動車査定協会

事故車は、たしかに販売価格が安く、お買い得商品のように感じるかもしれません。

しかし、走行性能や安全性が著しく低下するなど多くのデメリットを抱えています

損傷の原因や場所、程度などを把握して、状態がよいものを見極めることが大切です。

本記事では、事故車のデメリットや購入する場合の注意点などについて解説していきます。

小池 一敏

事故車買取に携わって20年以上の経験を持ち、損害車や故障車に関する知識が豊富。 幼少期からの車好きが高じて、中古車販売店や大手カー用品店、ガソリンスタンドなどに従事し、 車の知見も深い。その経験を活かし、お得な売却術や修理・乗り換え方法など車に関する幅広いコラムの監修をしている。 ...続きを読む

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目次

必見!事故車が抱えるデメリット

中古車販売情報を確認していると価格が安い事故車は目に留まりますよね。

「事故車」は一度骨組みが歪んだ車なので、購入する場合はデメリットを把握する必要があります

「商品として販売されているならば問題ないのでは?」と思われる方は必見です。

デメリット メリット
  • 故障のリスクが高い
  • 故障した場合の修理代が高い
  • 安全性や耐久性が大きく損なわれる
  • 修理内容が不明瞭で車の状態がわからない
  • 全体的に車両価格が安い
  • 人気の高い車種を相場以下で購入可能
  • 短期利用の場合はコストパフォーマンスがよい可能性あり(修復箇所による)

事故車が抱える問題点や購入する場合の注意事項などを詳しく解説いたします。

事故車の購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

デメリット①耐久性能の低下による故障リスクの上昇

事故車は一度破損しているため、耐久性能が低下しており、故障のリスクが高いです。

そして、壊れた場合に高額な修理費用が必要になるというデメリットがあります。

乗用車は一般的に、骨組みがすべて一体化したモノコック構造(モノコックボディ|自動車技術会)を採用しています。

一体化することで剛性を上げているので、一部が変形してしまうと車両全体の耐久性能に大きく影響します。

とくに車の前方部分は、車を動かす重要な部品を支える役割を担っているので、後々故障の原因になりやすいです。

詳しくは、”査定表や整備記録簿で車体の状態を確認“でご説明いたします。

また、前方部の骨格が変形することで支えを失った主要部品が位置ずれを起こし、部品同士が接触する可能性も考えられます。

この状態で乗り続けていると、最終的には部品が故障したり、エンジンルームから異音が発生したりするかもしれません。

高額な修理費用が必要になる恐れがありますので注意が必要です

デメリット②衝突安全性能が低下

事故車は、衝突時に衝撃を吸収して乗員を守る「衝突安全性能」が大きく損なわれている可能性があります。

「衝突安全性能」とは、事故が発生した際に車がどれだけ効果的に事故の衝撃を和らげ、乗員の身を守れるかという機能です。

車の前方に位置する「骨格部位」(ダッシュパネル(運転席の前にある板)やフロント部分など)や「クラッシャブルゾーン」と呼ばれる、意図的に潰れやすく設計された部分が衝撃を吸収する役割を果たしています。

車の安全性は、衝突時にどれだけ衝撃を吸収できるかに大きく依存しています。

一度事故に遭ったことがある車は、修復しても衝突時に正しく変形しない可能性があり、その場合衝撃を十分に吸収できません。

つまり、衝突時の衝撃がそのまま乗員に伝わり、重傷を負うリスクが高くなるということです。

また、見た目(表面上)は問題がなくとも、内部に損傷が隠れていることがあります。

急ブレーキや事故の衝撃でサスペンション(車輪の動きを調整する部分)に問題が生じると操縦性能が悪くなるので、安全性が脅かされます。

以上の理由から事故車は乗員の身を必ずしも守れるとは限りません。

事故車の購入を検討する際には、そのリスクを十分に理解し、専門の整備士による詳細なチェックを受けることが重要です。

しっかりと車両の状態を確認して、自分自身や大切な人の安全を守りましょう。

デメリット③板金で修復された車は耐久性が低下

事故で損傷した箇所を板金で修理した車は、耐久性が下がっている可能性があります。

「板金」とは専用の道具でへこんだ箇所を叩いたり、引っ張ったり、熱したりしながら元の状態に戻す技術のことをいいます。

上記のように「板金」は車の歪んだ部分の形を戻す修理方法なので、「部品交換」を行う修理方法と比べて内部の強度や構造に問題が生じている可能性があります。

板金と交換の違いについては下記の表をご覧ください。

板金 交換
方法 損傷部を叩いて元の状態に戻す まるごと新しいものに交換
選ぶケース 損傷が軽度の場合 安全性が確保できない場合
費用 約5~30万円 50万円以上(100万超えも)
メリット 修理費用が安価

作業期間が比較的短い

修復精度が高い

性能や安全性を保障

デメリット 歪みが大きい場合は修復不可能

耐久性が低下し、再度歪みやすい

故障のリスクが高い

費用が高額になりやすい

交換作業に時間がかかる

板金は性能面で交換よりも劣る可能性が高いということがわかりますよね。

さらに、板金屋は職人の技術力や知識量に差があり、骨格の歪みが大きいと以下2つの問題が生じている可能性があります。

  • 修復しても走行の過程で変形した状態に戻る
  • 内部損傷が進み破壊に至る

特に、目に見える部分のみ修復するような質の悪い業者が担当した車に良く見受けられます。

こういった車は突然故障する可能性が非常に高いので、注意が必要です。

事故車両には多くのデメリットが隠れているため、どのような事故で損傷したのか、どこを修理・交換したのかなどを販売員に尋ねましょう。
事故車を購入する際は、透明性のある取引が行われる販売店を選ぶことが大切です。

事故車のデメリットを避ける方法2選

これまでの章で事故車は3つのデメリットを抱え、安全性能に欠けることはわかっていただけたかと思います。

しかし、事故車は販売価格が安いので、「走行に問題がなければ購入したい」という方は少なからずおられるでしょう。

結論から申し上げると、事故車のデメリットを完全に排除しきることは難しいです。

しかし、車は高価な買い物ですので、できるだけ故障のリスクや安全性に問題があるものは避けたいですよね。

この章では比較的状態の良い事故車を見極める方法について紹介いたします。

査定表と試乗することの重要性については、この後詳しく解説いたします。

保証期間を方法として挙げた理由は、極端に期間が短いものは買い手がつかず、売れ残っている車両である可能性が考えられるためです。
また、状態が悪く高額な修理費用がかかる可能性もあります。

購入時は車の状態だけでなく、保証期間も確認しましょう。

査定表や整備記録簿で車体の状態を確認

状態の悪い事故車を避けるためには「査定表」や「整備記録簿」を確認しましょう。

  • 査定表:査定士が車の状態や価値を評価した内容がまとめられている表
  • 整備記録簿:自動車のこれまでの点検や整備内容が書かれた小冊子

査定表には、車のひっかき傷から、内外部の部品の修理・交換歴まで細かく検査されて見取り図にすべて記されています。

そのため、査定表を見るだけでその車の状態を把握することができます。

なお、「事故車」は査定表の総合評価点の欄に「R」と表記されています。

「整備記録簿」は、過去の点検記録や整備情報が確認できるので、より安全な車かどうかの判断材料として利用しましょう。

査定時に「R」と判断される部品の役割や事故が原因で変形した場合に生じる影響については以下の表のとおりです。

名称 役割 影響
ダッシュパネル 内部にある緩衝材が衝突時の衝撃を軽減

運転手の安全保障

衝撃吸収性能が低下

エアバッグの作動不備

フロントクロスメンバー 車両の前部全体の構造強度を保つ

エンジンやサスペンションを支える

路面からの衝撃を緩和

車両前方部の安全性が低下

操縦安定性が低下

フロントインサイドパネル(インパネ) 主に車両の内部構造を強化 剛性が低下

事故時の安全性が低下

フロントサイドメンバー 車の横方向の強度を支える

エンジンを含む主要部品を支える

車両の強度・剛性・耐久性が低下

横転や衝突時の保護が不十分

ルーフパネル 車両の上部を覆い、各ピラーを結合

車両全体の構造強度を保つ

車両の強度や剛性が低下

横転事故時、乗員の安全性が低下

ピラー(前:Aピラー、中央:Bピラー、後:Cピラー) ドアとルーフをつなぐ重要な部品 車体全体の剛性が低下

衝突時の安全性が大幅に減少

トランクフロアパネル トランクの収納スペースの安定性を保つ 荷物の収納能力が低下

後方衝突時の保護機能低下

ルームフロアパネル 車両の床部分を構成

内部空間の強度を支える

車両の基盤部分に影響

剛性が低下

衝突時の安全性が低下

ラジエーターコアサポート ラジエーターを支えるための部品

エンジンの過熱リスクを軽減

冷却システムに大きく影響

エンジンが過熱するリスクが向上

エンジン性能や寿命に悪影響

※各部品について詳しくはこちらの記事をご確認ください。

基本的に骨格を損傷している車は、走行性能や安全性に影響を与えます

乗用車はフレーム(骨格)を一体化させることで剛性(曲げやねじりの力に対して、変形しにくい度合いのこと)を強化しているので、変形した部分を直しても次の事故時の安全性能が低下します。

なお、構造強度の面でとくに重要な「ピラー」と「フロントサイドメンバー」は、一度変形すると元の状態に戻すことが難しいと言われています。

また、フロント部分の骨格はエンジンなど車を動かすための主要部品を支える機能があります。
そのため、衝突により支えを失った部品の位置がずれてしまうと、断線する可能性が考えられます。

事故車を購入しようと考えておられる方は、以上の影響を考慮する必要があることは念頭におきましょう。

ハンドル操作や走行状態を確認

事故車を購入する場合は、ハンドル操作のききが悪い車や直進走行ができない車は避けましょう

事故車は急ブレーキや衝突による負荷が足回りにかかり、真っすぐ走らなくなる場合があります。

これは、以下3つの影響が考えられます。

  • ホイールの軸ずれ
  • ホイールベースの乱れ(車両の前輪と後輪の距離の伸縮)
  • ステアリング系の問題(自動車の方向制御システム)

また、異音が発生している場合は、エンジンもしくは足回りの部品の故障が考えられ、高額な修理費用が発生します。

ハンドル操作がきかない車は、重大な事故を引き起こす原因となります。

目星を付けている車がある方は必ず試乗して、走行時に違和感を感じないか確認することが非常に大切です。

事故車を購入する場合の注意点

事故車のデメリットを考慮しつつ購入する場合は、以下3つのことに注意しましょう。

  • 信頼できる店舗や販売員がいるか
  • 修復歴の開示請求ができるか
  • 事故車のデメリットの影響を理解しているか

まず第一に、信頼できる店舗や販売員がいるかどうかを確認することが重要です。

事故車情報は不透明であることが多く、専門的な知識を持たない販売員に当たると、トラブルになる可能性があります。

信頼できる販売店では、質問すると事故の履歴や修理の詳細を明示してくれることが一般的です。

実績のある店舗や、評価の高い販売員から購入することで、リスクを大幅に軽減できるでしょう。

次に、「修復歴の開示請求」ができるかどうかも重要です。

事故車は、損傷具合や修理内容が異なりますので、後々故障の原因になる問題を抱えている車ではないか判断するために、必ず車体状況の詳細を確認しましょう。

開示請求の方法はかんたんで、中古車販売店で直接修復歴がない車か具体的に質問するだけです。

口頭の説明だけでなく、書面で確認できるかも尋ねてみましょう。

開示請求が可能であれば、過去にどのような事故があったのか、どれだけの修理が行われたのかを正確に把握できます。

ただし、開示された情報が必ずしも全てではないため、自分でも車両の状態をチェックしましょう。

また、あなた自身がどの程度の車両知識を持っているのかも重要です。

販売員に情報を開示して貰えたとしても、あなたがその内容を理解できなければ、事故車のリスクを充分に把握したとは言えません。

例えば、部品の名前を聞いて何処にあり、どんな役割を担っているか思い浮かぶでしょうか?
また、事故の状況を聞いて損傷箇所や程度、影響などを理解できるでしょうか。

事故車の購入はリスクを伴いますが、場合によってはコストパフォーマンスのよい選択肢となることもあります。

上記の注意点を踏まえ、信頼できる販売員が在籍する店舗を選定しましょう

事故車以外で安く中古車を購入する方法

事故車のデメリットを避けるためには、さまざまなポイントに注意する必要があります。

ここでは、事故車以外で安く中古車を購入する方法について具体的に5つ紹介いたします。

1.ボディカラーで選択

一般的にボディカラーが原色(黒・白以外)の車は好まれないことが多く、販売価格が安くなる傾向にあります。

2.モデルチェンジを狙う

モデルチェンジが行われた型落ちの車も狙い目です。

基本的に5年から7年で新型に変わるので、市場に出回る数が増え、お手頃価格で販売されるようになります。

また、ライバル車種の新モデルが登場した後も価格が下がる傾向にあります。

3.スペックで選択

エントリーモデルやベーシックグレードなど、最低限の機能を持つモデルを選ぶことも無駄な出費を避けるうえで有効です。

4.車両状態で選択

低年式で過走行の車は、一般的に価格が安くなります。

日本では、車を乗り換える基準として10年10万kmという目安があり、この状態の車は買い手がつきにくいので、価格が下がる傾向にあります。

販売価格は通常よりも安いですが、年式が10年以上の車は自動車税などが高くなるので、その点には注意が必要です。

5.購入のタイミングを見極める

中古車販売店では、決算期の3月や9月に価格が下がる傾向にあります。

また、4月から5月にかけての在庫が豊富になる期間や年末年始のセール期間、大型連休後の閑散期もおすすめです。

修復歴がない中古車を安く購入したい場合は、しっかりとしたリサーチと計画が重要です。

事故歴がない車の見分け方につきましては、別の記事で解説しております。

まとめ

本記事では、事故車のデメリットや回避方法、中古車を安く購入する方法などをお伝えいたしました。

事故車は、車の「安全性」や「走行性能」を大きく低下させてしまうので、基本的にはおすすめできません。

しかし、きちんと骨格が修復されている車に関しては、コストパフォーマンスがよい場合もあります。

弊社が運営する「カーテンダー」では、修復前後の画像や修復箇所を可視化した3Dデータで明示して、お客様に安心してご購入いただけるように努めております。修復歴があるお車をお探しの方は、一度ご確認ください。

また、修復歴がある車を手放したいとお考えの方は、「事故車買取のタウ」にお任せください。

タウは世界125ヶ国以上に販売経路があるので、他の販売店では減額の対象である「事故車」でも、問題なく買い取らせていただきます。

是非お気軽にお問い合わせください。

小池 一敏

事故車買取に携わって20年以上の経験を持ち、損害車や故障車に関する知識が豊富。 幼少期からの車好きが高じて、中古車販売店や大手カー用品店、ガソリンスタンドなどに従事し、 車の知見も深い。その経験を活かし、お得な売却術や修理・乗り換え方法など車に関する幅広いコラムの監修をしている。

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