「廃車予定の車のパーツは取り外して大丈夫なのか?」
「取り外したパーツを売ってお金にすることはできるの?」
こんな疑問をお持ちではありませんか?
当記事では、廃車予定の車のパーツで取り外してOKのモノと、NGなものを事例を用いて解説します。
また取り外したパーツを売る方法についても説明していきます。
この記事を読むことで、自分で取り外して良い部品の基準がわかり、その先パーツや廃車をどのように処理すれば良いかが判断できます。
そもそも廃車をするかどうかを迷っているという方は、先に廃車を決める6つの理由・きっかけ!車の寿命を見分けるポイントもという記事をぜひご参照ください。
廃車の部品取りは違法である2つの理由
廃車の部品取りは違法になる可能性があります。
なぜなら、下記2つの法律に抵触するリスクがあるからです。
- 自動車リサイクル法
- 廃棄物処理法
それぞれ違反すると、懲役または罰金が発生します。
自動車リサイクル法に関わる
自動車リサイクル法は、1990年代不法投棄が増えたことを取り締まるために、2005年1月に施行されました。
解体から自動車を再生するまでの工程が法律で定められています。
自動車の不法投棄や、リサイクル循環型の社会にするために、解体作業をするには、都道府県知事等の認可が必要です。
勝手に許可のない個人が解体作業をすると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課されます。
個人で、部品を取り外す場合は、作業しても良いパーツなのかを理解した上で進めてください。
具体的に解体がOKのパーツ・NGのパーツは後ほど解説します。
廃棄物処理法に関わる
廃棄物処理法は、事業活動によって出る廃棄物で汚染されることを防ぐための法律です。
廃棄物の運搬や分別など細かいルールで制定されています。
例えば、廃棄物処理違反や、器物損壊などに当たると、下記罰則が課されます。
廃棄物処理違反で、無許可で廃棄物処理業を行った場合、5年以下の懲役または1,000万円の罰則、もしくは両方の罪が科されます。
器物損壊については、3年以下の懲役、または30万円以下の罰金刑です。
個人で無許可でパーツを外すと、廃棄物処理法に抵触する可能性があります。
次は事例を交えて、取り外しができるパーツと、できないパーツをみていきましょう。
取り外しができないパーツ例
取り外しができないパーツは大きく下記3点になります。
- 走行に関わるもの
- エアバック
- 電装系、外装系、内装系
具体的なパーツを挙げていきましょう。
走行に関わる部品
- エンジン系:ラジエーター、タービン、マフラーなど
- ミッション系:トルクコンバーター、クラッチディスクなど
- 走行系の部品:ドライブシャフト、デフなど
- サスペンション系の部品:ロアアーム、サスペンションなど
上記部品は、取り外したまま放置すると違法になりますので、注意しましょう。
カスタムしている方は取り外した後、純正に戻せる状態にしておく必要があります。
エアバック
エアバック内蔵のハンドル、エアバック装置部品は、取りはずしが禁止です。
これらの部品は、命を直接守るための部品のため、事業者でさえも再販が禁止されています。
再販が禁止されている理由として、他の車に載せ替えた時の誤作動を引き起こすリスクがあるためです。
個人で取り外し、オークションでの売却も当然禁止されています。
電装系、外装系、内装系
下記パーツの取り外しも禁止です。
- 電装系:オイルネーター、セルモーター、スピードパネルなど
- 外装系:バンパー、ドア、ランプ、ドアガラスなど
- 内装系・シート、ホイールなど
※純正のものに戻せる状態になっていれば、後付けしたものは取り外しが可能です。ただしつけない状態で放置は違法になりますので注意しましょう。
取り外しができる4つのパーツ例
次に、取り外しができる4つのパーツについて解説していきます。
- カーナビやドライブレコーダーの電子機器
- ETC関連
- 防犯に関する部品
- 日よけに関する部品
それではみていきましょう。
カーナビやドライブレコーダーの電子機器
音楽関連、カーナビなどの画像関連の部品は、取り外しが可能です。
走行に影響がないため、取り外すことができます。例えばカーオーディオ、車内定着テレビ、カーナビなどが対象になります。
取り外しに不安があれば、買取業者に依頼すると良いでしょう。
ETC関連
ETC関連も取り外しが可能です。
ETCは、高速道路の通行料金を支払うシステムになります。
こちらも取り外しても走行に影響がでないため、取り外しが可能です。
配線について自分では取り外しが難しいと感じたら、自動車修理工場、自動車の電装業者に依頼すると良いでしょう。
解体作業者に依頼することもできますが、その場合は専門ではないため保証ができません。
防犯に関する部品
ドライブレコーダー、防犯灯、防犯用警報装置、車内設置用の防犯ガラスは取り外しができます。
こちらも後から取り付けたものであれば走行に影響がないからです。
車につけていないと車検が通らないものでなければ、取り外すことは可能です。
取り外しに自信がなければ、買取業者にお願いすると良いでしょう。
日よけに関する部品
最後に日よけに関する部品も、取り外すことができます。
部品を取り外したい場合、買取価格に含まれる可能性がありますので、買取業者に事前に相談すると良いしょう。
パーツはメルカリ・ヤフオク等のオークションで売れる
取り外し可能のパーツを紹介してきましたが、どのように活用すれば良いのでしょうか?
もちろん、新しい車に取り付けることもできますが、実はメルカリなどのフリマサイトやヤフオクなどのオークションサイトで販売が可能です。
中古品でも売れる理由は、社外品のパーツは価格が安く、人気が高いからです。
買い手がうまくつけば高値で販売することも可能でしょう。
例えば、ETC関連、カーナビ、ドライブレコーダーなどはメルカリ・ヤフオクでも出品されています。
参照:ヤフオク!
もちろん、買い手がつくかどうかは、パーツ自体の製品状態によります。
参照:メルカリ
またメルカリやヤフオクでは、サイト利用料金や、梱包代送料などがかかりますので、計算した上で価格を決めるようにしましょう。
これらは自分で出品や梱包、サイト上でのやり取りなど手間をかけて販売する必要があります。
商品が届いて思っていたものと違うとなった場合は、返品など購入者とのやり取りも発生します。
その部分を考慮して進めるようにしましょう。
部品を取り外す上での注意点
部品を取り外す上で、2つの注意点があります。
- 部品の解体には手数料がかかる可能性がある
- 部品を取り外すことは、査定額が下がるケースがある
それぞれみていきましょう。
1.部品の解体には手数料がかかる可能性がある
パーツを解体するには、手数料がかかる可能性があります。
事前に解体業者に確認するようにしましょう。
無料で対応してくれるケースが多いですが、中には有料で対応するケースがあります。
悪徳業者の場合無料を装って、あとで法外な請求をしてくる可能性もありますので、注意が必要です。
パーツの取り外し作業自体は、手間がかかる内容ですので、有料になる可能性を忘れてはいけません。
業者にお願いする場合は必ず無料で対応できる部分と、有料になる部分は確認するようにしましょう。
2.部品を取り外すことは、査定額が下がるケースがある
最後に、部品を取り外すことは、買取時の査定価格が下がる可能性があるので理解しておきましょう。
業者によっては、後付けパーツの取り外し費用を差し引いて、買取価格を低く見積もることがあります。
純正パーツは現状維持で査定に出すことをおすすめします。
例えば中古車買取やディーラーですと、買い取った車をそのまま販売します。
ですのでメーカーオプションやディーラーで販売されているオプションは装着したままの方が高く査定されます。
また人気のあるパーツを装着している場合は、純正・社外品問わず、そのまま査定する方が高く査定されます。
なぜならば、中古車買取業者・ディーラーは、最終的に車が売れるように買い取らなければならないからです。
売り手がつくように販売することが求められます。
以上のように、業者によっては部品を取り外すことで査定額が下がるケースもあります。
廃車買取ならば部品取りをしても査定額は下がらない
廃車買取業者であれば、部品を取り外しても査定額は下がりません。
なぜなら、買取した車をスクラップにして資源として再利用しているからです。
例えば、ボディやフレームなどは金属やプラスチックが豊富に使われています。
資源を再利用活用しているので、廃車買取業者は部品取りをしても買取査定額が下がらないのです。
もし、廃車したいけど、部品を取り外したいなぁと考えている方は、ぜひ一度、廃車買取タウにご相談ください。
年間10万5千台の事故車を取り扱う確かな実績があります。
廃車の知識が豊富なスタッフが親身にご相談を承ります。
ぜひこの機会に一度問い合わせてみてください。