- 「バンパーに傷ができたけど、交換しないといけないの?」
- 「傷ができたけどそんなに大きくないし、修理しなくてもいい?」
バンパーを傷つけてしまった方の中には、上記のような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
結論から言うと、バンパーを修理すべきか交換すべきかはプロに判断を任せることをおすすめします。
素人が判断しようとすると、大きな損傷を見逃してさらなる事故につながる危険があるためです。
当記事では、バンパーに傷ができた時の修理交換について詳しく解説します。
バンパーに傷ができて困っている方は、ぜひお読みください。
バンパーの交換修理は「修復歴」にならない
最初に、バンパーを交換修理しても「修復歴あり」にはならないという点について知っておきましょう。
そもそも修復歴とは、交通事故や災害などによって自動車の骨格部分を修理したり、交換したりした跡のことを指します。
修復歴は、今乗っている車を中古車買取業者に売却する際に影響します。
売却の際、修復歴のある車は買取価格が大幅に下げられてしまうことがあるためです。
「修復歴あり」と認められるのは、あくまでも自動車の骨格部分の修理や交換を行った場合です。
そして骨格部分とは、車の強度をキープする上で重要となるパーツのことを指します。
バンパーは骨格部分から独立した部位であり、骨格部分には含まれないため、交換をしても修復歴ありとはなりませんのでご安心ください。
バンパーの破損状況を素人が判断するのは危険
バンパーを修理すべきか交換すべきかは、バンパーの破損状況によって異なります。
一般的には、バンパーに5cm以上の激しい破損や大きな凹み、キズなどがあった場合、交換を行う必要があります。
対して傷や凹みが小さい場合は、交換をせず修理で済ませるケースもあります。
目安としては、凹みや傷が2〜3cm以内の場合です。
上記のように、修理と交換の目安はある程度定義されています。
とはいえバンパーにできた傷を実際に見ても、一般人には「この損傷が小さいのか大きいのか、何cmなのか」といったことはなかなか判別がつきません。
また、バンパーは自己復元性という性質を持っている点にも注意が必要です。
自己復元性とは、「衝撃を受けたとしても、それによる変形の度合いが小さければ自分で元の形に戻ることができる」という性質のことです。
事故にあった際にバンパーの自己復元性が発揮された場合、「中は大きく傷ついているにも関わらず、外見はすでに復元していてあまり傷ついていないように見える」といった状況になる可能性もあります。
上記の場合、「見た目では目立った傷がみられなかったため放置していたが、実は中の方は大きく損傷していた」といったことにもなりかねません。
こうしたことが起これば、バンパー付近にできた損傷がきっかけでさらなる故障や事故を引き起こすことにもつながるでしょう。
また、「バンパー表面の傷が小さかったので保険を使用しないで修理を行ったら、思った以上に修理代がかかってしまった」といった事態にも繋がりかねません。
以上のように、バンパーにできた傷を見てドライバー自身が修理や交換の選択を行おうとすると、金銭面や安全面でさまざまなリスクが生じる可能性があります。
損傷したバンパーの対応は、自己判断しようとせずプロに任せることをおすすめします。
交換か修理かを決める基準は破損具合による
前述の通り、損傷したバンパーを交換するべきか修理するべきかは破損具合によります。
以下の表は、修理交換にかかる時間や費用を、修理するケースと交換するケースそれぞれに対して解説したものです。
修理
傷のでき方:縁石に軽く擦ってしまった場合などにできる小さな傷や、擦り傷
かかる時間:手のひら程度の傷:〜3時間程度 フロントバンパーのへこみ:3時間〜2日 リアバンパーのへこみ:1日〜4日
費用:30,000〜70,000円程度
交換
傷のでき方:電柱や塀などの障害物に勢いよくぶつかってしまった場合
かかる時間:バンパーの在庫がある:〜2時間程度 バンパーが取り寄せになる:2日〜1週間程度
費用:50,000〜100,000円程度
バンパーを損傷した際は、ぜひ参考にしてみてください。
修理費用の詳しい内容は「事故車の修理代はどれぐらい?修理費の相場と費用が高額になる理由」をご覧ください。
バンパーの交換が必要な場合は最長1週間以上かかることも
「電柱や塀などの障害物に強く衝突してしまった」といった交通事故のような状況で損傷した場合、基本的に交換が必要となります。
交換にかかる時間は、交換を行ってもらう業者にバンパーの在庫があるかどうかによっても異なります。
バンパーが用意されていれば、2時間程度という短い時間で終わらせられる可能性もあります。
しかしバンパーの在庫がなく、外部から取り寄せる必要がある場合は、2日〜1週間という長い期間がかかります。
交換にかかる費用は修理に出すよりも高い場合がほとんどであり、最大で10万円程度になるケースも考えられます。
ちなみに一般的な自動車よりも軽自動車の方が、パーツ交換にかかる費用は安くなりやすい傾向にあります。
また、交換を行ってもらうバンパーが塗装されているかいないかによっても、修理交換にかかる費用は変動します。
塗装が行われていないバンパーを使用する場合、追加で自身の車に合わせて塗装を行ってもらう必要があります。
塗装する場合は、上記の金額にプラスして塗装費がかかるケースもあります。
当ケースの場合、さらに費用がかさむことになるためご注意ください。
なお、発生する時間や費用については業者によっても異なります。
具体的な時間や費用を知りたい方は、一度業者に問い合わせたり、見積もりを依頼してもらったりするのがおすすめです。
交換した後はエーミングに注意
エーミングとは、電子制御装置を正常に作動させる上で必要となる校正作業調整作業のことです。
現在国内に流通している車のほとんどは、運転手の負荷を軽くしたり駐車をサポートしたりするような、運転に対するサポート技術が搭載されています。
こうしたサポート技術を持つ車の一部パーツには、サポートを行うために必要となる装置が施されています。
具体的には、前にいる車や近くを歩いている人間を検知したりするようなセンサーカメラです。
そして上記のようなセンサーやカメラは、バンパーにも取り付けられています。
センサーなどが取り付けられたバンパーを交換する場合、センサーの調整をやり直さねばなりません。
こうした調整のことを、エーミングと呼びます。
エーミングを行うためには、豊富な専門知識や専門的な道具が必要となります。
したがって、ドライバー自身が自分で行うことはできません。
さらに、全国どこの整備工場でもエーミングが行えるという訳ではない点にも注意が必要です。
エーミングは数ある整備工場の中でも、規模の大きい工場や高い技術力を持った工場でしか実施されていません。
限られた場所でしか行えないため、エーミングを行うのには時間もお金もかかります。
上記のような事情も、バンパーの交換費用を高くしている理由のひとつです。
修理で済む場合は最短3時間程度で直る
軽い事故でできた傷凹み擦り傷の場合は、修理で済むケースがほとんどです。
具体的には、以下のような状況でできた傷です。
- 走ってる間に飛んできた飛び石にぶつかった
- 縁石に誤って乗り上げた
- 坂道に入る時に地面と接触した
- 電柱や塀と軽くぶつかった
- 酔っ払った人や子どもにいたずらで傷をつけられた
なお上記に当てはまるケースでも、場合によっては重症となっているケースもあるためご注意ください。
バンパーの修理を行う場合、かかる時間は傷やへこみの大きさ場所などによって異なります。
手のひらの大きさ程度の小さな傷であれば、3時間程度で修理を完了できるケースがほとんどです。
フロントバンパーに凹みができてしまった場合は、最大で2日かかるケースもあります。
リアバンパーの場合はさらに時間が長くなり、最低でも1日、最大で4日かかる場合がほとんどとなります。
できる限り、時間に余裕をもって修理を依頼することをおすすめします。
バンパーを交換せず修理する場合、部品をつけ外しするような手間が発生しないため、高額な工賃やパーツ代金を取られるリスクが減少します。
一般的には、修理を行う上での技術料のみが請求されることになります。
修理で発生する具体的な費用は、30,000〜70,000円程度です。
バンパーの修理は、交換以上に職人の腕の高さが重要となる作業です。
したがって、丁寧に仕事を行ってくれる信頼性の高い業者に依頼することをおすすめします。
一般的には交換よりも修理の方が安く済むケースがほとんどですが、修理の方が高くなるケースも存在します。
例えば、傷の度合いは小さいとはいえ数が非常に多い場合や、傷の範囲が浅く広いような場合です。
上記のようなケースの場合、修理が行えないわけではないものの、交換を行った方が安く済む場合もあります。
品質を重視するならディーラーへ
バンパーの修理や交換を行う場合、基本的には修理工場板金屋ディーラーのどれかに依頼することになります。
それぞれのメリットとデメリットは、以下のとおりです。
修理工場板金屋
メリット:比較的安価で細かい要望に応えてもらえる
デメリット:対応、技術にムラがある
ディーラー
メリット:品質が保証されている
デメリット:割高に設定されており費用が掛かる
技術面を最優先にするのであれば、ディーラーが最も安心できます。
ディーラーでパーツ交換などを行う場合、パーツは社外品ではなく信頼性の高い純正品を使用します。
そのためきちんとした保証があり、安心感が高いという特徴を持っています。
また、ディーラーでバンパーの修理交換を行ってくれる整備士は、メーカーから技術やサービスについての指導をしっかりと受けています。
そのため技術やサービスの質がある程度保障されており、安心して依頼できます。
ディーラーは費用が高くなりやすい!
なおディーラーの場合、修理工場や板金屋に比べて修理交換の費用が高くなりやすい傾向にあります。
費用が高くなりやすい理由の一つは、純正品を使っている点です。
先ほどの通り、ディーラーは社外品ではなく純正のパーツを使っています。
純正品は社外品よりも高く販売されているケースがほとんどであるため、高いパーツ代が費用に含まれることで、全体の費用もつり上がってしまうのです。
二つ目に考えられる理由は、仲介手数料です。
ほとんどのディーラーは、店舗の中に車の修理やパーツ交換を行える設備を設けていません。
そのためディーラーに修理を依頼した場合、作業はディーラーの中ではなく下請けの専門業者などで行われることになります。
専門業者に仕事を回すとなると仲介手数料が発生してしまうため、全体の費用も高くなってしまうのです。
安く済ませたい場合は修理工場や板金屋がおすすめ
できる限り安く済ませたいという方は、修理工場や板金屋に頼むことをおすすめします。
修理工場や板金屋は、パーツを交換する際、純正品よりも安価な社外品を利用しています。
また工場や板金屋の中で作業を行うため、仲介手数料のようなものは基本的に発生しません。
なお、ディーラーよりもスタッフの対応や技術力にムラがある点には注意が必要です。
高い技術力を持って丁寧に仕事を行ってくれるスタッフもいれば、仕事が雑なスタッフや対応が冷たいスタッフがいるのも事実です。
信頼性の高い工場や板金屋を探さねばならないという点は、デメリットだといえるでしょう。
中古品を使えば修理交換費用を抑えられる
バンパーの修理や交換を行う場合、新品ではなく中古品のパーツを使用すれば費用を抑えやすくなります。
少しでも安く済ませたいという方は、中古品の利用を検討してみてください。
ただし中古品を持ち込んだとしても、業者によっては中古品の使用を断られるケースがあるため注意しましょう。
持ち込んだ中古品を使用してくれるか心配な方は、あらかじめ問い合わせして確認しておくのがベストです。
バンパーの交換は後回しにしてはいけない
事故や他人のいたずらなどによってバンパーに傷がついてしまった場合、修理や交換を直ちに行う必要があります。
バンパーの修理を後回しにするのは危険です。
後回しにした結果、バンパーの傷や損傷が原因で事故を引き起こしたり、さらなる故障につながったりする可能性もあるためです。
バンパーを直す際は、修理交換についての判断を自分で行わず、整備工場やディーラーなどのプロに一度見せてみるようにしましょう。
損傷具合にもよりますが、縁石に軽く擦ってしまった場合など、小さな傷や擦り傷の場合は修理費用は30,000〜70,000円です。
電柱や塀などの障害物に勢いよくぶつかってしまった場合は、50,000〜100,000円程度かかります。
ただし、バンパーの損傷で済んでいると良いですが、なかには車の骨格であるフレームが損傷していることもあります。
フレームにまで損傷が及んでいる場合は車のフレームが損傷!ゆがみや変形の修理費用を安くする裏ワザの記事もご参照ください。
フレームに修理が必要な場合は、数十万~数百万以上の修理費用がかかることも少なくないので、車を手放して買い替えるのも1つの選択肢でしょう。
車を売却するなら下記の3つの方法があります。
- ディーラー
- 中古車買取業者
- 事故車買取業者
ディーラー中古車買取業者では、販路の兼ね合いから故障度合いが激しい車はつかないことが多いです。
そんな時は事故車故障車を高く買い取っている専門業者に売却するのがおすすめです。
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